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第3456回 IHI、藻類のバイオ燃料開発会社を設立 2年後サンプル出荷 [環境技術(バイオ燃料)]

IHI、藻類のバイオ燃料開発会社を設立 2年後サンプル出荷

 

 IHI(7013)は7日、藻類バイオ燃料の実用化を目指す会社を8月上旬に設立すると発表した神戸大学の榎本平教授が保有、品種改良した藻と培養法を活用し、バイオ燃料の大量生産に向け、効率的な方法を研究する。2年間で4億円を投資し、2013年に重油などに利用する燃料としてサン プル出荷する計画。航空エンジン部品を手掛けるため、ジェット燃料として有効とされる藻類バイオ燃料の研究が重要と判断した。

 「IHI NeoG Algee(ネオジーアルジ)」を、榎本教授が設立したベンチャー企業のほか、微生物を利用した医薬品、食品を手掛けるネオ・モルガン研究所(川崎市)と共同で設立する。資本金は2億6000万円。IHIが99.9%を出資する。

 IHIの横浜事業所(横浜市)に培養プラントを設置し、数リットル規模で油を抽出できるようにする。18年に商用化に向けたプラントを立ち上げ、20年に商品化を目指す。

 榎本教授が保有する藻は、藻類の中でも育成過程で油の生産能力が高く、増殖が早いという。〔日経QUICKニュース〕

 

第3442回 航空バイオ燃料に対する期待と懸念 [環境技術(バイオ燃料)]

航空バイオ燃料に対する期待と懸念

 

 パリ(CNN) 世界の航空産業が「主な大気汚染源」というイメージの一掃に努める中、数カ月以内に一部の商用旅客機でバイオ燃料の使用が開始される見通しだ。

 KLMオランダ航空は22日、9月からアムステルダムーパリ間の路線200便以上に、バイオケロシンを50%使用した燃料を導入すると発表した。また今週、欧州委員会と航空会社、バイオ燃料生産事業者が2020年までに航空バイオ燃料の年間生産量を200万トンに増やす目標を設定した。

 しかし国際環境保護団体は、この目標を達成するにはベルギーの国土面積に匹敵する農場が必要になると警告する。また、世界で食料不足に苦しむ人々がいる中、バイオ燃料を作るために食べものを使っていいのかという倫理的な問題もある。

 バイオ燃料企業サファイア・エナジーの最高経営責任者(CEO)、ジェイソン・パイル氏によると、現在米国では1日あたり2000万バレルの原油が消費され、そのうち300万トンを航空業界が消費しているという。しかし、米国とブラジルの砂糖の生産量は1日50万バレルにすぎず、それをすべてジェット燃料の製造に使ってしまうと世界的食料危機を招くとパイル氏は語る。また、仮に食用ではない農作物でバイオ燃料を作るとしても、農場や飲料水など、食料生産に使用すべき貴重な資源が不足してしまうという。

 そこでサファイア・エナジーが出した答えが藻から作った「緑の原油」だ。藻は塩水で満たした浅い非農業用の水田で栽培が可能だ。またKLMも使用済みの調理油から作ったバイオ燃料を使用する。KLMは「生物多様性や食料供給への悪影響が最小限」である限り、他の燃料源も検討するとしている。

原文記事: Are biofuels the future of flight?

 

第3070回 新日本石油など、ミドリムシ原料のジェット燃料製造へ共同研究開始 [環境技術(バイオ燃料)]

新日本石油など、ミドリムシ原料のジェット燃料製造へ共同研究開始

 

 新日本石油は、日立プラントテクノロジー(東京都豊島区)、ミドリムシ研究開発ベンチャーのユーグレナ(東京都文京区)とともに、ミドリムシを原料にしたバイオジェット燃料の製造技術を開発する共同研究を始める。海外では燃料として利用できる生物起源の有機物、バイオマスを使ったジェット燃料の研究 開発が加速し、ミドリムシは食料との競合がなくジェット燃料に適した油脂分を持つことから、有望視されている。

 バイオマスを原料とするジェット燃料(バイオジェット燃料)の導入は、航空運送分野でのCO2排出量削減の切り札とされている。 新日石は全日空、日本航空からバイオジェット燃料開発の要望を受け、日立プラントテクノロジー、ユーグレナとともに基礎検討をしてきた。今回、2018年 度を目標にした事業化の実現可能性について検討する段階に進んだ。

 ミドリムシはトウモロコシ、サトウキビなどのバイオマス燃料と違い、食料と競合することがなく、CO2吸収効率も高い。さらに含 有する油脂分はジェット燃料に適した炭素構造を持つ。ミドリムシからバイオジェット燃料を製造するには培養・乾燥、油分の抽出、油分の燃料化(改質)の技術が必要で、3社はそれぞれの得意分野を生かして技術開発を共同で進める。

 ユーグレナは世界で初めてミドリムシの大量培養技術を開発。世界の食料問題を解決する完全栄養食品の「ミドリムシクッキー」などが話題を集めた。高い CO2吸収率に加え、バイオマス燃料への利用拡大など、環境問題への貢献も注目されている。共同研究に当たり、新日石と日立プラン トは第三者割当増資でユーグレナに出資した。

 

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