第4236回 その国に行ったこともない民間人、米大使に指名 [国際政治(アメリカ)]
その国に行ったこともない民間人、米大使に指名 | |
オバマ米大統領が大使に指名した民間人が赴任予定の国に行ったことがなく、その国の基礎知識にも欠けていることが次々と露呈した。 米国では大統領の友人や選挙資金の提供者が「政治任命」で大使になる慣例があるが、適性を無視した人事に批判が強まっている。 「政治任命」では、国務省主導で外交官を起用するのでなく、大統領が側近や議員、経済人らを大使に指名する。1月から2月に開かれた上院外交委員会の公聴会では、政治任命の大使候補者の答弁で、耳を疑うような発言が相次いだ。 駐ノルウェー大使に指名されたジョージ・ツニス氏は、ノルウェーに行ったことがあるかと聞かれ、「ありません」と答えた。同国が立憲君主制である ことも知らなかった。駐アルゼンチン大使、駐アイスランド大使に指名された民間人もそれぞれの任地に「行く機会がなかった」と述べた。 駐ハンガリー大使に指名されたコリーン・ベル氏は、「前任の大使はハンガリー政府との関係が悪かったが、どう変えるか」と聞かれ、「市民社会と関わっていく」と、ちぐはぐな回答を繰り返した。 (2014年2月19日18時54分 読売新聞) |
第4191回 駐日米大使にケネディ氏=元大統領長女、初の女性 [国際政治(アメリカ)]
駐日米大使にケネディ氏=元大統領長女、初の女性 | |
【ワシントン時事】オバマ米大統領は24日、故ケネディ元大統領の長女キャロライン・ケネディ氏(55)を次期駐日大使に起用する人事を発表した。女性の 駐日米大使は初めて。ケネディ家は多数の政治家を輩出し、米国で常に関心の的になっているため、ケネディ氏の言動は日本だけでなく米側でも注目を集めそう だ。 ケネディ氏は上院の承認を経て、今年秋に着任する見通し。オバマ政権が進めるアジア重視戦略の一翼を最前線で担うことになる。大統領はこの日の声明で「ともに働くことを心待ちにしている」と表明した。 過去2回の大統領選で、ケネディ氏は高い知名度を生かしてオバマ大統領を全面的に支援した。大統領やその周辺と太いパイプを持つことから、ホワイトハウスとの緊密な連携が期待されている。 一方で、外交・安全保障分野はこれまで未経験。日本との関わりは薄く、日本語も話せないという。沖縄の米軍基地問題など懸案を抱え、日中、日韓関係が依然として厳しい中での今回の人選には米国内で疑問視する声も出ている。 ケネディ氏は2009年に上院議員から国務長官に就任したクリントン氏の後継議員に名乗りを上げたが、「一身上の都合」を理由に突然辞退した経緯もある。 現職のジョン・ルース大使は09年8月に着任し、民主党政権下で波風が立った同盟関係の立て直しに尽力した。駐日米大使として初めて広島、長崎の「原爆の日」式典に出席。東日本大震災を機に始まった「トモダチ・イニシアチブ」など日米の若者交流にも力を入れた。 ◇キャロライン・ケネディ氏略歴 |